私は一年ほど前に、友人が主催する、ブラインドゴルフ大会に招待を受け参加致しました。
その大会には多くの視覚障害者の方々が参加しており、私は正直申しまして参加する前は、目が見えない状態で、本当にゴルフを楽しむことが出来るのかなと疑問を持っておりました。
ところが、視覚障害者の方々は健常者のヘルプを得てゴルフコンペを充分楽しんでいらっしゃいました。
そこで私は、ダンス界でもそういった障害をお持ちの方々のお役に立ちたいと思い、私達が踊っている競技ダンスならば、皆様に楽しんでいただけるのではないかと考えました。
競技ダンスは各種目の音楽のフィーリングを耳から感じ取り体の動きで表現するゲームで視覚に障害があっても問題なく楽しめ、有視覚者より音楽を良くフィールでき、豊かな表現力の可能性を秘めていることに気付きました。
ヨーロッパに於いては、ダンスを通じて道徳・マナーを学び人間関係の構築など、文化の発展に大きく影響してまいりました。
又、競技ダンスは高度な芸術性とスポーツ性を兼ね備えており、芸術面では、皆様の感性を高め、スポーツ面では健康管理のお役に立てる事でしょう。
そこで組織をあげて調査した結果、大変多くの視覚障害者の方々がダンスを楽しんでいらっしゃるという事がわかり、代表者の笠羽さんを始め多くの方々と話し合いを重ねていくうちに日本ブラインドダンス協会を立ち上げて「第1回全日本ブラインドダンス選手権大会」を2006年8月に開催する事が出来ました。
日本テレビのご協力により、その大会の模様を24時間テレビで取り上げて頂き、力強いサポートを得ることになりました。
また、NPO法人世界芸術文化振興協会(IFAC)半田晴久会長にメインスポンサーとして多大なるご支援ご協力を頂きましたことにたいして心から深く感謝申し上げます。
最後に、この大会は世界で初めての試みで、今後はアジアダンス議会を通じてアジア全体に、そして世界ダンス議会を通じて世界にブラインドダンスを広めていきたいと考えております。
カール・アランアワード受賞( 英国協会)
中川 勲 Isao Nakagawa