■準決勝
《ワルツ》
前進時ヒールから出る足を2歩3歩と続ける女性が多くいます。男性との体格差や身体的な成
長度合いにもよるのでしょうが、悪い癖にならないようによく注意するべきです。
23番 年齢体格的に他のカップルとは差があります。必然的に早晩このカテゴリーは卒業
となるものとは思いますし、ご本人方の問題ではありませんが、この競技には少々
違和感を覚えます。運動性の高さは特筆されるものです。
7番 このカップルもやや年齢的に上のようですが、ホールドを作る感覚はまだ充分では
ありません。男性の首もステップの動作に対して不安定です。
230番 上体を維持する感覚が少し感じられるため、安定して見えます。
232番 LODを逆行しています。出場経験に従って修正できるようにしてください。動きの
強さはあります。女性は後傾がひどく、背中が折れていて腰を痛めないかと心配に
なります。
117番 ダンスは比較的まとまっています。男性の腕の形が明らかに歪です。その感覚のま
ま踊り続けてしまうと修正には相当苦労することでしょう。早めに直してほしいも
のです。
《クイックステップ》
プログレッシヴシャッセ、フォワードロックステップ、ランニングフィニッシュ、ペパーポッ
トなどで男性のフットワークの誤りが大変多く見られます。低年齢のカップルは今のうちに
修正するべきです。
また、ヒールから前進するとき(特に男性の左足)、足首が返って足指が甲側にそる形になる
のも多く見かけます。それで慣れてしまうと修正は大変難しくなります。ワルツでも同様です。
54番 しっかり動いていますが、ホールドがないので不安定です。男性の首の位置も少し意
識してください。
234番 2人とも上体がひっくり返ったままどんどん動くので危険に見えます。
229番 がんばって踊っていますが気持ちのほうが先に行っています。
■決勝
《ワルツ》
23番 今後「ジュニア」にはなじまないでしょう。きれいな姿と良い運動力を持っています。
しかしながら上で引っ張る動きです。足首と頸骨の角度をより深く、下半身から抜け
てくる動きを研究していただきたいと思います。ジュニアの年齢でここまでできるの
ですから、是非ともより上のクォリティを身につけていただきたいものです。
117番 動きは比較的安定しています。男性の首はぶれませんが、左腕は上腕部でさえ左肩よ
り上にあり、左手はさらに斜め前方にはずれています。右肩は上がっていて、右腕・
右手は下にあります。それでいてその状態は保持されているので、もう自分の感覚に
入ってしまっているものと推測されます。そのため一旦踊れなくなる可能性も否定で
きませんが、一日でも早く修正していただきたいと思います。
脚は良く動いているだけにもったいないですね。
234番 ジュブナイルと同様、背中を痛めないように気をつけてください。
7番 腕の枠がないため不安定で顔の周りが苦しそうに見えます。ある程度身体もできてき
ているようですので、正しい組み方、ホールド等を研究してください。
54番 やはり肩・腕、首周りがばらつきます。
232番 足・脚を動かすことよりも上体の意識のほうが先行しています。
《クイックステップ》
フロア全体がややバタバタした雰囲気になります。もう少しスウィング系のフィガーの使用
比率を上げたほうが良いと思います。技術的に言えばウッドペッカーのようなヴァリエーシ
ョンのほうがマシで、ベーシックではライズアンドフォールがひっくり返ってしまっている
ような傾向が見られます。そのためフットワークの誤りが生じます。
23番 良く動きますが、もう少し落ち着いてサイド方向に伸びを見せられるようになるとよ
いでしょう。すぐにもこなせるものは持っているはずです。
54番 ワルツよりもさらに腕が吊りあがってしまいました。
234番 準決勝でのバタバタした動きは少し落ち着きました。そのためかフットワークの拙さ
はやや目立たなくなっています。連続で踊って疲れたから、なのだとすると本人の意
識を変えなければなりません。
ジュニアではなく既に通常のクラスで入賞できるカップルもいるだけに、ここでの勝負はそ
れほど重要ではないように思います。あまり順位は気にしなくて良いでしょう。
どのカップルも将来が大いに期待されます。
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