競技会講評
11月13日 イーストジャパン選手権大会/ DSCJ ジュブナイルスタンダード 講評
ダンススタジオモリモト/森本 康成 先生
		
■準決勝

ジュブナイルですがややカップルの体格差もあります。骨格等々が未完成な年齢でのスタン
ダード競技は難しい面が多く、指導される方も苦慮されるものと推測します。
このような競技で重視されるべきは必然的に成人の場合とは異なります。個人的には技術面
のみならず競技会出場者としても「悪い癖」をつけないこと、良い感覚・雰囲気のダンスを
重視したいと考えています。
年齢的に下のカップルは「楽しそうに踊っている」カップルを評価してあげたい、と感じます。

身体の重量配分や骨格の全体的な比率が確定していない年齢において、カップルの見た目の
バランスやシェイピングに拘りすぎるのは良くないでしょう。タイミング、リズムに対する
感覚や正しいフットワーク、などが良く注意されているカップルに好意的になれます。

229番 231番 比較的年齢が下と思われるこの2組のほうが腕の力に頼らないホールドになって
います。逆にもう少し成長すると腕の力に頼った組み方になってきてしまうのかもしれません。

234番 運動性が大変良く発揮されていて目を引きます。しかし男女とも背中が折れて上体が
後傾しています。成長に従って修正しておかないと身体的な故障につながるようにも思えます。

235番 237番 上体を維持する感覚がまだ育っていません。

236番 やや上体を維持する感覚があるようですが、右手右腕の感覚に頼りすぎているように
見えます。

■決勝

《ワルツ》
234番   強い動きを持っているだけに、上体がひっくり返っていて危険なダンスに見えます。
    動くことには感覚ができているようですので、将来的には音楽を聴くことをより意
        識してください。
54番    このなかでは少しまとまりがあります。良く動くのですが上体で引っ張る動きです。
236番  腕のコントロールは少しあります。動きはやはり上からです。
237番  男性の腕が吊りあがっていて首、肩周りが苦しそうです。
229番  やや注意力が落ちたのでしょうか、ばらけた雰囲気になりました。
235番  女性のほうが少し大きいためか、男性の上体が不安定です。
231番  フロアの真ん中あたりから逆壁斜め方向に進むナチュラルターンで始めました。
    次回には修正しておいてください。

《タンゴ》
234番   強い動きは良いのですが、変な上下動があります。二人とも背中を痛めないように
    気をつけてください。
54番    タンゴになると短所が強調されます。より顔の周りの意識で引っ張って動いています。
236番  やはりワルツよりも制御性が悪くなっています。
229番  男性はステップし始めるとき、クローズするときなど無用に足をピックアップする
    悪癖が生じています。早いうちに是非とも修正してください。

年齢的なものを考えるとどのカップルも大変よく踊っており、将来が大いに期待されます。
個人的には今現在の競技に勝った負けたではなく、基礎的技術や良い感覚での踊り方を確実
に身につけていただきたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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